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タケじゃなきゃいられない。けど大地も~

竹原直隆選手・鈴木大地選手を絶賛応援中

公式コラム『マリーンズドキュメント』第4話 

第4話 プロ初勝利と、もうひとりのヒーロー

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 初回を無失点に切り抜けてベンチに戻るとき、後ろから仲間の声がして自然と笑みがこぼれた。ピンチを迎えたときには内野手が一斉に集まり鼓舞してくれた。バッテリーを組む同級生のリードにも助けられた。野球人生で最大級の歓声を浴びた。
 4月6日のZOZOマリンスタジアム全体が、佐々木千隼のプロ初登板を後押ししていた。

 本拠地特有の風は、白球を幾度となく翻弄する。ユニフォームは激しく波打ち、マウンドには砂埃があがる。風速は13メートルを記録していた。
 佐々木は何度もピンチを脱しながら最少失点に抑えた。「試合が始まってしまえば、緊張している余裕もありませんでした」と本人が振り返るように、緊迫した場面で三振を奪った瞬間は、グラブを手で叩いて雄叫びをあげた。得点を許したときには顔をしかめて悔しさを隠さなかった。喜怒哀楽を乗せて投じた97球。5回3安打1失点で、プロ初登板・初先発・初勝利を掴み取った。

 一度しかない初登板の晴れ舞台を打撃で援護した井上晴哉は、「千隼に初勝利をあげたいという気持ちでした」と、3打席連続適時打で4打点を叩き出した。井上と並んでヒーローインタビューに登場した佐々木は試合後、「まだやることはたくさんあるので、もっともっと練習をして成長していきたいです」と、新たな課題を胸に次の一歩を踏み出した。

 そして、この試合にはもうひとりヒーローがいる。
 話は前日の一戦に遡る。連敗中の苦しい状況のなか、決勝の本塁打でチームの今季初勝利を呼び寄せた鈴木大地は、自らの活躍を振り返るコメントの最後、誰に訊かれるでもなく、こんな言葉を残していた。

「明日は千隼に思いきり投げてもらいたいですし、連敗のままルーキーを投げさせたくはなかったので、勝ててよかったです」

 佐々木が初回を無失点に切り抜けてベンチに戻るとき、声を掛けていたのは鈴木だった。どんなピンチを迎えようとも、マウンドに駆け寄っては明るく励まし続けた。自ら先制のホームを踏み、3安打猛打賞で貢献した。前日の一勝はただの連敗脱出ではない。こうして繋がっていくのだと信じていた。それを裏付けるように、試合後のグラウンドには佐々木と肩を組んで笑顔を弾けさせるキャプテンの姿があった。

 誰かの陰には必ず別の誰かが存在していて、ひとつの勝利にはいくつもの要因がある。互いに支えあうマリーンズで歩んでいく佐々木のプロ人生には、これからも共に戦う仲間がついている。







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Posted on 2017/04/07 Fri. 23:08 [edit]

category: 鈴木大地・ロッテ

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